息をマイクに吹きかけると、ナースコールボタンを押せるようにする機械が作りたく、Arduinoを勉強することにしました。
手が自由に使えない患者向けにそのような医療用機器があったのですが、設備がない病院もあります。息を吹きかけることでサーボモーターを動かして、ボタンを押すような仕組みが作れないかと考えています。
Raspberry Piの方が性能が高くて音声認識も可能なのですが、今回の用途であればArduinoでも問題がなさそうなので、安さを優先してArduinoにしました。
勉強材料
教材として、以下を購入しました。
Arduinoをはじめよう 第3版 (Make:PROJECTS)
- 作者: Massimo Banzi,Michael Shiloh,船田巧
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2015/11/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 出版社/メーカー: スイッチサイエンス
- メディア: おもちゃ&ホビー
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IDEのインストール
- Arduino - Software から、自分の環境に合わせたソフトウェアをクリック
- 資金提供をすることが可能。まず使ってみたい場合は、[JUST DOWNLOAD]をクリックして、ソフトウェアを実行する
- 実行したら、[Arduino]という名前でアプリが解凍されるので、アプリケーションフォルダーなどに移動。zipファイルは削除して良い
- macとUSBケーブルで接続すると、ONのLEDが点灯、LというオレンジのLEDが点滅する
- インストールした[Arduino]アプリを起動
- [ツール]メニューから[シリアルポート]を選択して、[/dev/cc.usbmodem・・・]を選択
- [ツール]メニューから[ボード]を選択して、[Arduino/Genuino Uno]を選択
最初のスケッチ
スケッチとは、Arduinoを実行するためのプログラムのことです。
LEDを光らせます。点滅しているLのLEDは、簡単に実験できるように最初から乗っている13番ピンに接続されていることになっているLEDです。
LEDの短い足(カソード)をGNDに、長い足(アノード)を13番に指すと、Lと同じ振る舞いをさせることができます。
ポイント
- 開発言語は、C言語ベースなので、C言語やJava、C#などに馴染みがあればすぐに使える
- pinMode(ピン番号,
- digitalWrite(ピン番号,
) で、ピンの出力をONかOFFに切り替え - HIGHは1、LOWは0
- Example4-2 は、以下のように整理できる
const int LED = 13; const int BUTTON = 7; void setup() { pinMode(LED, OUTPUT); pinMode(BUTTON, INPUT); } void loop() { digitalWrite(LED, digitalRead(BUTTON)); }
- 物理ボタンは、仕組みの関係でボタンを押した直後にONとOFFが繰り返される場合がある。これをバウンシングという。delay(10)などで遅延させることで、この症状を軽減できる
- 自分の環境では、delay(100)を入れても時々失敗する。そういうものなのか、自分のボタンの不良なのか、今の所判断つかず。まあ、そんなものということで進める
高度な入力と出力
- ティルトスイッチ(傾きセンサー)は、「チルト」で探した方が見つかる
- パルス幅変調(PWM)を使って、LEDの明るさ調整や、モーターの速度調整ができる
- ONとOFFを細かく繰り返して調整する方法
- デジタルピンのチルダが描かれているもの(3,5,6,9,10,11)は、ハードウェアのPWMが対応していて、設定をするとloopが停止していても作動する
- analogWrite(ピン番号, 0~255) で設定。0が0%。255が100%
- millis()で、Arduinoの時計ボードがリセットされてからの経過ミリ秒を取得できる。型は unsigned long
- ArduinoはRaspberry Piに比べて圧倒的に低速とはいえ、1秒間に1,600万ステップ(16MHzなので)も実行できる。delayやmillis()を使わないとすごい速さでループを繰り返す。単純なセンサーやアクチュエーター相手であれば、十分な速度を持っている
- Arduino基盤に流す電流は20mA以下にする
アナログ入力
- アナログピンに刺して、 analogRead(ピン番号)で取得する
- 0〜5Vの電圧を、0〜1023の値で返す
- デジタルのようにpinModeによる初期化は不要
- Unoでは、pinModeでOUTPUTを指定すると、アナログピンをデジタル出力として利用できる。また、digitalRead(A0)などとすると、デジタル入力としても利用できる
PCとシリアル通信
- Serial.begin(bps数。9600など)で開始
- Serial.println(値)で送信
- PC側で、シリアルモニターを表示すれば、値が表示される
サーボモーターを動かす
SG-90を利用する場合のヒントです。 その9 Arduinoでサーボモータをキュイキュイ動かす! を参考にしました。
- コネクタはJRタイプ
- 茶色:GND
- 赤:Vcc(+電源)
- オレンジ:信号線
- 信号線に、PWMで指示を与えれば良い
- Servoライブラリで制御可能
- Servoライブラリは最初から利用可能
- Arduino 日本語リファレンスのServoの欄参照
まとめ
ここまで、二日もあれば把握できました。書籍の残り半分ぐらいは、仕様解説やリファレンスマニュアルになっているので、知りたいことを索引で調べて見つけることができます。サーボモーターを駆動するServoや、センサやアクチュエーターの通信で出てくるI2C通信するためのWireなど、あると便利な多くのライブラリが最初から使えます。また、外部ライブラリを組み込みむこともできます。
ライブラリが充実しているため、予想していたよりも手間がかかずに簡潔に開発ができる環境でした。ここで紹介している書籍とキットがあれば、基礎を身につけることができると思います。秋月電子さんのページなどに掲載されている多彩なセンサーやアクチュエーターと組み合わせて、大いに楽しめそうです。