tanaka's Programming Memo

プログラミングについてのメモ。

Projenyにカスタムのパッケージを登録する

Unity用のパッケージマネージャーProjeny、使い続けています。時々怪しい動きをしますがやはり便利です。

Asset Storeからダウンロードしたパッケージは自動的に読み込めますが、UnityちゃんやPost Processing Stack V2など、Asset Storeで配布されていない有用なパッケージもあります。そのようなパッケージをProjenyで扱う方法です。

目次

方法

とても簡単で、設定ファイルProjeny.yaml内で、ReleaseSources属性で設定したフォルダーに利用したいunitypackageファイルを入れておくだけです。

ファイル名はパッケージ名になりますが、@に続けてバージョン番号をつけると、バージョンを表示することができます。例として、"制服ユニティちゃん"のVer1.0を登録してみます。

設定の確認

Projeny.yamlは、ユーザーフォルダー直下と、プロジェクトフォルダーのものが読み込まれます。両方にProjeny.yamlがあった場合、一方にしかない設定はどちらのファイルのものも有効になります。両方に同じ設定項目が書かれていて、内容が違う場合は、2018/2/12時点ではプロジェクトフォルダーの方が採用されるようです。

まずは使いたいプロジェクトフォルダー内のProjeny.yaml、次にユーザーフォルダー直下のProjeny.yamlを開いて、以下のような設定を確認します。

ReleaseSources:
    - LocalFolder:
        Path: 'D:\Projeny\CustomPackages'

上記の場合、D:\Projeny\CustomPackagesフォルダーが、カスタムのパッケージファイルを入れておくフォルダーを表します。上記のような設定がない場合は、こちらを参考に、ユーザーフォルダー直下か、プロジェクトフォルダー下のProjeny.yamlファイルに設定を加えてください。

ファイルを用意する

ユニティちゃんの公式ページから、使いたいパッケージをダウンロードします。

  • UNITY-CHAN! OFFICIAL WEBSITEを開いて、"DATA DOWNLOAD"をクリックします
  • 規約を確認したら、画面下の"ユニティちゃんライセンスに同意しました"にチェックを入れて、"データをダウンロードする"ボタンをクリックします
  • 利用したいパッケージをダウンロードしてください。以降は"制服ユニティちゃん"を例に紹介します

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  • ダウンロードしたら、ファイル名を01_kohaku_B@1.0.unitypackageに変更します

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  • 名前を変更したファイルを、"ReleasePackages"設定のフォルダーに移動します。上記の例では、D:\Projeny\CustomPackagesフォルダーですが、ご自身の環境に合わせて変更してください

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以上で準備完了です。Projenyから利用できるようになりました。

Projenyで利用する

利用方法です。

  • コマンドプロンプトで、Projenyのプロジェクトフォルダーからprj -ouを実行するか、あるいはUnityを起動して、プロジェクト名-Windowsフォルダーを開いて、ProjenyのUnity Projectを開きます
  • "Projeny"メニューから"Package Manager..."を選択します

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  • パッケージマネージャーが起動したら、左三角ボタンを2回クリックして、Release画面を表示します

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  • Asset Storeのパッケージと一緒に、"01_kohaku_B"が表示されているのが確認できます。ファイル名で指定したバージョンが、v1.0と表示されていることも確認できます

利用するために、パッケージとして展開します。

  • Packages欄を、共有用の"SharedUnityPackagesDir"に変更してから、利用したい"01_kohaku_B v1.0"をドラッグして、Packages欄の一覧にドロップします

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  • 右三角ボタンを一回クリックして、”Project"設定を表示します
  • Packages欄の"UnityChanTPK"をドラッグして、Projectの"Plugins Folder"欄にドロップします(調整や改造など、変更を頻繁に行うような場合は、"Plugins Folder"よりも"Assets Folder"欄)

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  • "Update Directories"ボタンをクリックします

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以上で、加えたパッケージがUnityプロジェクトに反映されて、"Project"ビューに表示されるようになります。

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"Prefabs"フォルダーから"01_kohaku_B"を"Hierarchy"ビューにドラッグ&ドロップすれば、制服ユニティちゃんを登場させることができます。

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まとめ

ProjenyのReleaseSourcesで指定したフォルダーに、unitypackageファイルを配置することで、簡単にカスタムパッケージを複数のプロジェクトで利用できるようになります。

また、ファイル名に@を付けてバージョン番号を書いておくことで、異なるバージョンを保持することができます。プロジェクトにどのバージョンを読み込んでいたかが簡単に管理できるようになります。また、最新版に変更したら動かなくなった場合など、古いバージョンに戻すことも可能になります。

unitypackage形式になっていない場合は、Unityの通常のプロジェクトで開いてから、Export Packagesで必要なアセットを出力すれば使えるようになります。

よく使うパッケージを登録しておけば、毎回ダウンロードする必要がなくなるのでとても便利です。

参考URL

ライセンス

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この記事中のユニティちゃんは、ユニティちゃんライセンス条項の元に提供されています。