技術書典向けの書籍の執筆環境としてRe:VIEWを構築しました。その際に必要なnodeとnpmを管理するためにScoopを利用したので備忘録で調べたことをメモしておきます。
目次
Scoopとは
MacのHomebrewに該当する環境構築のためのツールです。Windowsには同様のものでChocolateyがありましたが、現在はScoopの方が管理者権限が必要がない場合が多いなどの理由で推奨されているようです。
以下、ざっくり情報です。
- Scoopに関連するデータは
~/scoop
フォルダーにまとめられています - Scoopはターミナル操作のために~/scoop/shimsフォルダーにショートカットを作成します。このフォルダーにはパスが通してあるのでユーザー環境を汚すことなくツールの追加や削除が行えます
- Scoopが管理するアプリは、bucketsとよばれるGitリポジトリーにより構成されています。bucketsから使いたいアプリを検索してインストールできます
Scoopのインストール
まずはインストール済みか調べてみます。
- PowerShell7を起動します
- 以下のコマンドを実行します
scoop --version
見つからないとエラーが表示されたら、公式サイトのQuickstartに従ってコマンドを入力してインストールしてください。2023/9/14現在、以下のコマンドです。
はじめてremoteスクリプトを実行する時には以下を実行します。
Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
続けて、以下を実行します。
irm get.scoop.sh | iex
実行が完了したらあらためてscoop --version
を実行してインストールの完了を確認します。
更新
久しぶりにScoopを利用する際には更新をしておきます。
scoop update scoop update *
nodeのインストール例
nodeをインストールする例です。まずはnodeがインストールされているかを確認します。
node --version
バージョンが確認できたら何らかのnodeがインストールされています。以下でScoopでnodeをインストールしたかどうかを確認します。
scoop list node
nodeが一覧にあればscoop update *
で更新すれば完了です。
一覧にない場合はインストーラーなどでインストールしたものです。あとで混乱の元になりかねないのでアンインストールしてください。アンインストールが完了したらnode --version
を実行して、nodeが見つからないことを確認してください。
nodeのバージョンはversions bucketsのものを使います。どのbucketsにアプリがあるかはScoopのサイトのSearch an app欄にnodejs
のようにアプリ名を入力すると検索できます。
登録済みのbucketsはバージョンを表示すれば確認できます。
scoop --version
versionsがなければ次のコマンドで追加します。
scoop bucket add versions
追加したら、次のコマンドでnodejsを検索します。
scoop search nodejs
上の例ではmainとversionsの両方にnodejsのbucketがあります。versionsの方が多くのバージョンが含まれています。mainは主要なバージョンのみです。今回はLTSのnodejs18をversionsでインストールしてみます。
scoop install nodejs18
これでインストール完了です。以下のコマンドでインストールが成功していて、バージョンが表示されることを確認してください。
node --version
まとめ
Scoopを使うと、Windowsで管理者権限なしで様々なバージョンのアプリをクリーンにインストールしたり、アンインストールしたりできます。Scoopの公式サイトでアプリがあるかを確認して、必要ならアプリが含まれるbucketを加えてインストールします。
更新はscoop update
とscoop update *
で実行できるのでこれも便利です。